知人の紹介で8/28~9/1まで東京都主催の2019ジュニアスポーツアジア交流大会のアテンドをしてきた。
大会はバドミントンと卓球の2種目で構成され、さらにそれぞれ健常者の部とパラの部があった。参加チームは東京と友好関係を結ぶアジア圏の12都市(台北やジャカルタ、バンコク…など)と東日本大震災で被害の大きかった岩手、宮城、福島、茨城、そしてホストシティの東京と計17都市だった。
ちなみに参加している選手は各都市から選抜された強者揃いであり、この大会に参加したのち、オリンピックやパラリンピックに出ることも珍しくないらしい。
僕は東京パラのアテンドとしてホテル、体育館問わず選手、監督に同行し、試合時間やコートのアナウンスから選手の応援まで同行させていただいた。配属によるが就職先でも国際スポーツ大会や会議のアテンドをする課があるので、大変貴重な経験になったことはいうまでもない(ちなみにこの大会は某ライバル会社がロジを担当していた)。
しかしこうした業務的な経験を差し引いても、新たに得た視点が2点あった。
1点目は障害者スポーツを初めてまじかに見れたということ。
パラバドミントンの部は障害のレベルに応じてSL4:下肢障害とSU5:上肢障害の2つのクラスに分けられていた。SL4:下肢障害は足にマヒがあったりするケース、SU5:上肢障害は片腕が無いなどのケースだ(大会などによって住み分けは異なるので、ここでは本大会で僕が自分の目で見た範囲に説明をとどめる)。ちなみにほかの大会には車いすや低身長といったケースもあるようだが、今回はその2つのどちらかでのエントリーだった。
大会が始まり、ある試合でソウルの選手がしきりにラインマンに対してコートに落ちた汗を拭くよう指示しているのに気が付いた。バドミントンをじっくり見るのも初めてだったので、東京パラの選手だったS君に「彼、すごい神経質だね」と話しかけた。
するとS君は「SL4(下肢障害)は転ぶと大けがになるんで、けっこー気にしますよ」という返答が返ってきたのだった。
思わずドキリとした。
パラチームのアテンドとして同行していながら、彼らの視点に立てていなかったからだ。僕は初めそのソウルの選手が床に落ちた汗を気にしているのは、野球でいうピッチャーがマウンドで額の汗をぬぐう動作と同じ所作ぐらいにしか思っていなかったからだ。
自分自身の無神経な発言に少しへこんだが、この仕事中に印象深かったシーンだったので取り上げてみた。
2つ目について書きたいところだが、文字数が多くなりそうなので次回分に取っておくこととする。