もーりーの徒然

福島県出身の27歳。英語学習、海外、読書、野球。アウトプットの場所。

6. オウム真理教にみる日本の死刑制度

 26日金曜日に一連の事件で死刑が確定していた6人の刑が執行されました。これにより教団幹部であった13人全員の刑が執行されました。

 

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 オウム真理教と言えば1980~90年ごろに名を挙げた宗教団体だったわけですが、世間へ与えたインパクトから、さすがに僕も何となく知っています。代表的なテロ行為としては坂本弁護士一家殺害事件、松本サリン事件、地下鉄サリン事件があげられ、29人を殺害、6000人近くを負傷させたといわれています。

 

 特筆すべきは教祖である麻原彰晃(松本智津夫)をトップとする絶対服従のシステムと、バブル期に逆行するように集まった、将来を有望された若者たちによって構成されていたこと。なぜこれほどまでに優秀な人材が国家転覆を目指したテロ行為に走ってしまったのか、未だに原因究明が行われています。

 

 さて、今回の本題は日本の死刑制度。今月だけで教団幹部13人にむけて「大量執行」されたわけですが、議論の余地あるこのシステムに対して皆さんの意見はどのようなものでしょうか。

 

 ここで死刑制度の是非について、とてもわかりやすく解説されている徐東輝(とんふぃ)さんという方のnoteを参考までに引用しておきます。

 

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 ※これより以下は社会を知らない、一大学生としての個人的な見解です。

 

 結論から言うと死刑制度には反対です。

 

 理由は大きく分けて2つ。

 

 まずいの一番に自分自身が人の命を奪いたくないから。

 

 死刑制度があるうちは誰かが刑を執行しなければなりません。拘置所で働いている刑務官の方々がそれを担っているわけですが、死刑執行には想像をはるかに絶する負担が伴うはずです。死刑賛成論者のかたはその職務を全うすることができるのでしょうか。私はできない(やりたくない)ですし、自分がやりたくないことを人に丸投げするのは嫌です。

 

 そしてもう1つは誰にも人の命を奪う権利はないのではないかということ。

 

 確かに今回の死刑執行に見られるように彼らは多くの人を殺害した凶悪犯です。それは紛れもない事実であり、決して許されることではありません。しかし、だからといって国が一方的に彼らの命を奪う権利があるのでしょうか。冤罪の不可逆性とかではなく、人が命を奪うことで人を処罰することに疑問を抱かざる負えません。

 

 では代替案は?と聞かれれば、私は終身刑が妥当だと思います。命を奪うことはしなくても、彼らが世間で再び同じことをしないように監視された部屋で一生を過ごすのがベストだと。コストがかかるという話もありますが、人の命に対してお金を考えるのはお門違いだと思います。

 

 ちなみに世界に目を向けてみると198ヵ国・地域のうち142ヵ国が停止・廃止しているそうです。維持しているのはアジアや中東、一方でEU加盟の条件に「死刑廃止」があったり、米国でも半数近い州が廃止しており、時代の潮流からすると死刑制度を見直す動きが高まっています。

 

 僕は近親者で誰かが殺されたりしたことがないので、被害者感情は想像の範囲を出ません。もし身内に何かあったら、ころりと意見を替えるのかもしれません。しかし、現時点ではどうしても死刑反対という意見に落ち着いています。

 

 この議論にはもちろん答えがありません。だからこそ一人一人が根拠を基にした意見をしっかり持つことで、国の権力暴走を監視していくことが大切なのだと思います。